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OSPFのエリアは、エリア内のOSPFルータ間で交換されるLSAの種類によって、以下3つのエリアが定義される。
①バックボーンエリア
②標準エリア
③スタブエリア

スタブエリアに関しては、更に以下4つに分けられる。
③-1 スタブエリア
③-2 トータリースタブエリア
③-3 NSSA(Not So Stubby Area)
③-4 トータリーNSSA

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【① バックボーンエリア】

主となるエリアで、複数のエリアを相互接続するエリア。
単一のエリアで構成している時以外は、エリアは必ずこのバックボーンエリアに隣接していなければならない。
そのため、エリア間のトラフィックは必ずバックボーンエリアを通過することになる。
エリア番号は0で定義。

◆流れるLSAのタイプ
タイプ1~5


【② 標準エリア】
バックボーン以外の標準のOSPFエリア。

◆流れるLSAのタイプ
タイプ1~5

バックボーンエリアと標準エリア内で交換されるLSAを示したものが下図。
標準エリア図.png


【③-1 スタブエリア】
ルータにかかる負担を軽減するために考えられたエリア。
(エリア内を流れるLSAを減らす、ルータが保持するLSDBやルーティングテーブルを小さくする。)

◆流れるLSAのタイプ
タイプ1~3

ospf-0-LSA_Typeスタブエリア図.png

スタブエリア内では、LSAタイプ4と5は転送されない。
バックボーンエリアのABRが、非OSPFドメインへのルートをLSAタイプ5でスタブエリア内ルータにアドバタイズする必要はない。
スタブエリア→非OSPFドメインへのルートは、デフォルトルート(0.0.0.0/0)をLSAタイプ3でABRに流す。

LSAタイプ5が流れない=スタブエリア内部にASBRを置けないという制限になる。
また、バーチャルリンクのトランジットエリアにすることも不可。

◇スタブエリアにするためのコマンド
スタブエリア内の全てのルータに対して以下コマンドを実行。

(config)# router ospf 100        //process番号
(config-router)# area 1 stub    //1はarea-id


スタブエリアの設定後、Helloパケットのオプションフィールド内のEフラグは0になる。
Eフラグは外部ルートを受け取ることができるかどうかを表す。
0・・・外部ルートを受け取らない。
1・・・外部ルートを受け取る。

このEフラグは、ネイバーになるための条件なので、必ずスタブエリア内のルータ全てに上記スタブエリアのコマンドを設定する必要がある。

オプションフィールドの上位4ビットは0で未使用。
下位4ビットでTOS(Type of Service)を設定する。


T:TOS
E:外部ルーティング能力
MC:マルチキャスト能力
N:NSSA能力
※Options の値が 0 の場合、Type of Service は TOS 0 のみとなり、2 の場合、外部ルーティングとなる。


◇オプションフィールドの確認コマンド
show ip ospf neighbor detail
※Cisco3845だと、「Options is 0x12」と表記されている。

OSPF Helloパケットのフォーマットの詳細についてはこちらのサイトを参照すると良いかも。


【③-2 トータリースタブエリア】
スタブエリアよりも更にエリア内を流れるLSAを少なくし、ルータにかかる負担を軽減するために考えられたエリア。
スタブエリアと同様に、以下の仕様となる。
・他のエリアへのトラフィックは必ずABRを経由する
・トータリースタブエリア内部にASBRは置けない(LSAタイプ5が流れない為)
・バーチャルリンクのトランジットエリアにすることができない


ABRはLSAタイプ4、5に加えて他のエリアの個別のネットワークアドレスを表すLSAタイプ3もブロックする代わりに、
デフォルトルート(0.0.0.0/0)をLSAタイプ3でアドバタイズする。

◆流れるLSAのタイプ
1~3(※1)
※タイプ3はデフォルトルートのみ流す。
スタブエリアでは他のエリアのルートをABRが流すが、トータリースタブエリアではブロックする。
従って、トータリースタブエリア内のルータは、自エリア内のルートしか持たない。
他は全部デフォルトルートにてABRを宛先とする。

ospf-0-LSA_Typeトータリースタブエリア図.png


◇トータリースタブエリアにするためのコマンド
内部ルータとABRで異なり、内部ルータにはスタブエリアと同じ設定を行う。

・内部ルータの設定コマンド
(config)# router ospf 100        //process番号
(config-router)# area 1 stub    //1はarea-id

・ABRの設定コマンド
(config)# router ospf 100                    //process番号
(config-router)# area 1 stub no-summary    //1はarea-id


【③-3 NSSA(Not So Stubby Area)】
エリア内にASBRを置くことができる特殊なスタブエリアで、
スタブエリアの中に、更に小規模な非OSPFドメインの拠点をルータで接続する時に使用する。

例えばRIPを使用している場合、NSSA内のASBRではOSPF⇔RIPの再配送が必要になる。

◆流れるLSAのタイプ
1~3および7
※LSAタイプ7は、NSSA内のABRでタイプ7→タイプ5に変換してバックボーンエリアに送信する。

ospf-0-LSA_TypeNSSA.png

スタブエリア、トータリースタブエリアとは違い、NSSA内のABRは自動的にデフォルトルートをアドバタイズしない。
なぜならば、NSSAの先に小規模な非OSPFドメインの拠点があるため、
必ずしもバックボーンエリア向けのルートだけではないから。
デフォルトルートをアドバタイズするには明示的に設定する必要がある。

また、バーチャルリンクのトランジットエリアにすることはできない。

◇NSSAにするためのコマンド
(config)# router ospf 100        //process番号
(config-router)# area 1 nssa    //1はarea-id

※デフォルトルートをアドバタイズする時の設定。
ABRに対して以下コマンドを投入。
(config)# router ospf 100        //process番号
(config-router)# area 1 nssa default-information originate    //1はarea-id


【③-4 トータリーNSSA】

トータリースタブエリアのNSSAバージョン。
NSSAではLSAタイプ3は通してたが、トータリーNSSAではブロックする。
その代わり、トータリースタブエリアと同じようにABRが自動的にデフォルトルート(0.0.0.0/0)をLSAタイプ3でアドバタイズする。
ASBRの動作はNSSAと同じで、タイプ5と7を変換して再配送する。

◆流れるLSAのタイプ
1~3(※1)および7
※タイプ3はデフォルトルートのみ流す。

ospf-0-LSA_TypeトータリーNSSA.png


◇トータリーNSSAにするためのコマンド
(config)# router ospf 100                    //process番号
(config-router)# area 1 nssa no-summary    //1はarea-id


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